
【事故物件を買ったことがある不動産屋が語る】訳あり物件の実態と、仲介にこだわる理由とは?

こんにちは。茨城県常陸大宮市を拠点とする「ひたちハウス(IIK株式会社)」です。
今回は、「事故物件(訳あり物件)」について、実際に買ったことのある不動産屋の目線でお話しします。
最近では「事故物件を購入したい」「訳あり物件に住みたい」と考える方が少しずつ増えています。しかし、こうした物件にまつわる実情や、不動産会社側の対応については、あまり公に語られることがありません。
当社では、かつて事故物件を自社で買取し、賃貸として運用していた経験があり、現在は仲介に特化して取り扱っています。その背景や、実際の需要、そして将来性についてお話ししたいと思います。
目次
◆ そもそも「事故物件」とは?どこまでが告知義務?
まずは事故物件の定義を簡単におさらいしましょう。
事故物件とは、室内で自殺・殺人・孤独死・火災などが発生した物件のことで、法的には「心理的瑕疵物件」とも呼ばれます。不動産の売買や賃貸においては、これらの事実を一定期間、借主や買主に対して説明する義務(告知義務)があります。
ただし、何年告知が必要かはケースバイケースであり、法律で明確に線引きされていないため、トラブルになることも多い分野です。
◆ 実際に事故物件を買って貸した経験があります
弊社では過去に自殺物件や孤独死物件を買取し、修繕・リフォームを行った上で、貸家として運用していた経験があります。
事故物件と聞くと「怖い」「気持ち悪い」といったネガティブなイメージを持つ方も多いかもしれませんが、現実は少し違います。
◆ 入居者の大半は「安さ」を最重視している
実際に入居された方の多くは、**「とにかく安く住めること」**を重視しており、心理的瑕疵についてはあまり気にしていませんでした。
特に以下のような属性の方は、事故物件でも問題なく契約してくださるケースが多いです:
- 初期費用を抑えたい単身者
- 短期間だけ住みたい地方の転勤者
- リモートワーク用に別拠点が欲しいフリーランス
- 心霊現象などをまったく気にしない合理的思考の方
実際、相場より家賃が2~3割安いだけで、反響は大きく、空室リスクもそこまで高くはありませんでした。
◆ 高い家賃は狙いにくいが、需要は十分にある
もちろん、事故物件を高級賃貸のように高値で貸すことは難しいです。イメージ的なハードルを越えられない方も一定数いるため、家賃設定は相場以下になる傾向があります。
しかし、逆に言えば「安く仕入れて、リフォームして貸す」という戦略が成り立つ市場でもあります。
事故物件というだけで一般流通に乗らず、格安で売られている物件は全国に多く存在します。しっかりとしたターゲット選定と対応ができれば、十分に収益化が見込める分野です。
◆ それでも弊社が事故物件の買取をやめた理由
では、なぜ当社は事故物件の「買取」から手を引いたのか?
理由は非常に現実的で、社内スタッフの心理的負担が大きかったためです。
リフォームや清掃、残置物処分を行うスタッフにとって、「ここで人が亡くなった」と知った物件を触るのは大きな精神的ストレスでした。どれだけ合理的に価値を見いだしても、スタッフが嫌がる仕事を無理に続けるべきではないと判断したのです。
そのため、現在は「仲介」に特化し、売主様と買主様・貸主様と借主様の間に立って、丁寧に橋渡しを行う形へとシフトしました。
◆ 現在は「事故物件の仲介」に注力しています
現在、ひたちハウスでは事故物件や訳あり物件の仲介に力を入れています。
弊社には、事故物件を**「それでも買いたい」「むしろ探している」**という顧客情報が豊富にあります。
以下のようなお客様が実際に登録されています:
- YouTuber(ホラー・心霊系企画)
- 若手投資家(リノベーション前提で購入)
- 外国人購入者(日本の事故物件に興味あり)
- 複数拠点を持ちたい方(格安セカンドハウス)
- 生活保護世帯向け賃貸を検討中の事業者
中には、常陸大宮市・常陸太田市・城里町などのエリアを希望されている方もいらっしゃいます。
◆ 訳あり物件は「売れない」ではなく「売り方次第」
「事故物件なんて売れない」と思い込んでいる売主様が多いですが、売れないのではなく、売り方に問題があることがほとんどです。
告知義務を正しく伝えること
対象者を明確に設定すること
価格設定に納得できる根拠を持たせること
これらをしっかり行えば、購入や入居に前向きな方は少なからず存在します。
◆ 仲介専門だからこそできる「安全な取引」
当社は事故物件の仲介を行うにあたって、以下の点を特に重視しています:
- 告知義務の徹底(発生時期・内容・場所など)
- トラブルの予防(契約書類の明確化)
- 対象者へのマッチング精度(ニーズに合った提案)
これらをしっかり行うことで、売主様・買主様・借主様の三方良しとなる取引を実現しています。
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◆ 最後に:事故物件の未来は明るい
「事故物件」と聞くと、どうしても暗いイメージを持たれがちですが、見方を変えれば「可能性を秘めた資産」として活用することも可能です。
- 空き家の再活用
- 安価な住居提供
- 地域の防犯・治安維持への貢献
- 若年層の住まい確保
など、社会的にも意味のある取り組みに繋がります。
▼ 訳あり物件のご相談はお気軽にどうぞ
「売れない」「貸せない」とあきらめる前に、ぜひご相談ください。
事故物件・自殺物件・訳あり不動産の仲介専門の不動産会社として、私たちが力になります。
【お問い合わせ先】
ひたちハウス(IIK株式会社)
〒319-2143 茨城県常陸大宮市根本297-1
TEL:0295-58-6268(不動産専用)
営業時間:8:30〜17:00
公式サイト:https://hitachihouse-24.com/
メール:uranaipom@yahoo.co.jp
この記事を書いた人 石川実(ishikawa minoru)
ひたちハウス、IIK株式会社代表。
宅地建物取引士
空き家空き地の買取、リフォーム賃貸を手掛けるひたちハスウ、出張買取販売「出張リサイクルショップ24時」など茨城県内地域密着でお客様の悩みを解決するべく様々な事業を展開。プロの目線で空き家、空き地の管理方法等を伝授します。
