
【プロが本音で解説】不動産の「瑕疵」とは?

〜知らないと損する不動産トラブルの落とし穴〜
不動産の世界で頻出ワード。
それが 「瑕疵(かし)」。
「なんか難しい漢字だし、よく分からん」
「聞いたことはあるけど説明できない」
そう感じている人、多いです。
でも、家を売るにしても買うにしても、瑕疵を理解していない=自爆装置を抱えてるのと同じです。
結論から言います。
瑕疵とは “あとで問題発生する原因になる欠陥” のこと。
表面に見えようが、見えまいが関係ない。
バレたら責任問われること、普通にあります。
特に中古住宅・相続物件・空き家を多く扱う当社としては、
この言葉を知らずに不動産やり取りするのは、
ノーガードで格闘技リングに上がるのと同じと断言します。
目次
◆ 瑕疵には4種類ある(覚えておけばOK)
| 種類 | 内容 | 例 |
|---|---|---|
| 物理的瑕疵 | 建物や土地に欠陥 | 雨漏り、シロアリ、基礎のひび割れ、傾き |
| 法律的瑕疵 | 法律上の制限・権利問題 | 再建築不可、越境、借地権の問題 |
| 環境的瑕疵 | 周辺環境の問題 | ゴミ屋敷隣接、騒音、悪臭、反社事務所 |
| 心理的瑕疵 | 過去の事件や事故 | 自殺、孤独死、事故物件 |
どれか1つでも当てはまれば、瑕疵。
「知らなかった」は通用しないこともある世界です。
◆「瑕疵担保責任」から「契約不適合責任」へ
法律も変わってます。
| 昔 | 今 |
|---|---|
| 瑕疵担保責任 | 契約不適合責任(2020年改正民法) |
名前が変わっただけじゃなく、責任範囲が広がりました。
つまり、
「知らなかった」は免罪符じゃない
ってこと。
買主が困るような状態なら、責任問われます。
◆ よくある瑕疵の具体例(現場から)
ここからは実話ベース。
不動産屋の現場で“頻発”するやつです。
✅ 1. 雨漏り(元祖トラブル)
古家あるある。
内覧の日は晴れてたから気づかない→梅雨に発覚
→ “言ってなかったですよね?” で揉める。
✅ 2. シロアリ
床がフカフカ、基礎周りに蟻道。
家の天敵。
虫なのに民事を荒らします。
✅ 3. 境界が曖昧
田舎あるある。
「昔はみんな仲良かった」パターン。
今→ちょっとした石の位置で喧嘩。
✅ 4. 再建築不可の小道問題
幅1.8mの私道しかない
→ 再建築不可
→ 知らずに買うと詰み
✅ 5. 事故物件
心理的瑕疵。
自然死でも孤独死の場合、状況次第で説明必要。
「知らなかったで押し切れる」と思ってると痛い目見ます。
✅ 6. 地下埋設物(ゴミ・コンクリ)
“掘ったらゴミ山”
→解体費アップ地獄
よくあります。
不動産ってロマンじゃなくて地味な現実の積み重ねです。
◆ 売主にとってのリスク
瑕疵を隠して売ると…
- 契約解除
- 損害賠償請求
- 補修費用請求
- 買主と永遠にギスギス
お金も心も削られます。
トラブルは時間も奪う。これが一番痛い。
◆ 買主にとってのリスク
知らずに買うと…
- 雨漏り修理数十万円〜
- 基礎補強100万円〜200万円
- シロアリ駆除+補修で数十万円
- 最悪、建て替え不可能
夢のマイホームならぬ
現実の修繕ローン地獄です。
◆ 「じゃあ誰が守ってくれるの?」→自分しかいません
不動産取引は自己責任。
不動産屋は味方にもなるけど、
“知識がない人の味方”は法律もしてくれません。
だからこそ、知っておく必要があります。
◆ プロが教える“トラブル防止術”
✅ 売主の場合
- 分かってる欠陥は正直に言う
- 修繕履歴を残す
- 境界確認する
- インスペクション(住宅診断)活用
✅ 買主の場合
- “安い物件には理由がある”
- 価格より“状態”を見る
- リフォーム費も計算
- 重要事項説明をしっかり聞く(眠いけど大事)
- 迷ったら専門家呼ぶ
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◆ 結論:瑕疵は「知らずに被弾しないための知識」
瑕疵=欠陥
でもそれより重要なのは、
知らなかったが一番の瑕疵になる
ということ。
不動産は人生で一番高い買い物。
トラブルが起きてから勉強するのではなく、
先に理解して防御するのが正解です。
正直言うと、私は“瑕疵物件”慣れしてます。
ボロ家も、事故物件も、擁壁だらけの土地も、全部買ってきました。
だからこそ言えます。
瑕疵は敵じゃない。知らないことが敵。
◆ 瑕疵で悩む方へ:相談無料です
- 瑕疵物件を売りたい
- 空き家の状態が不安
- 境界が分からない
- シロアリに食われたかも
- 事故物件をどうするか
全部ご相談ください。
うちは逃げません。
“訳あり”大歓迎の不動産屋です。
電話・LINE・現地調査、全部OK。
押し売り?しません。
営業電話かける暇あるなら、現場行って草刈りしてます(笑)
この記事を書いた人 石川実(ishikawa minoru)
ひたちハウス、IIK株式会社代表。
宅地建物取引士
空き家空き地の買取、リフォーム賃貸を手掛けるひたちハスウ、出張買取販売「出張リサイクルショップ24時」など茨城県内地域密着でお客様の悩みを解決するべく様々な事業を展開。プロの目線で空き家、空き地の管理方法等を伝授します。







