【不動産屋が解説】早く売れる土地・売れにくい土地の特徴|損しないためのポイント

目次

はじめに

「できるだけ早く土地を売りたい」
「なかなか売れなくて困っている」

土地売却を検討する方なら、誰しも一度はこうした悩みに直面します。
しかし、土地がすぐに売れるかどうかは運だけではなく、その土地の条件や売り方に大きく左右されます。

この記事では、不動産営業の現場で数百件以上の土地売買を見てきた経験から、早く売れる土地の条件・売れにくい土地の特徴・売れにくい土地を売るための工夫まで、わかりやすく解説します。


1. 早く売れる土地の特徴

1-1 立地が良い

  • 駅やバス停から近い
  • スーパー・学校・病院が近い
  • 生活道路に面している

アクセスや周辺環境が良ければ、住宅用地としての需要が高まり、早期成約につながります。

1-2 接道条件が良い

  • 公道に2m以上接している(建築基準法上の接道義務を満たす)
  • 前面道路の幅が4m以上で車が通りやすい
  • 南向きや角地など日当たり・視認性が良い

接道条件が整っていないと、建築許可が下りず、住宅用地として販売が難しくなります。

1-3 整形地・平坦地

  • 四角形や長方形の整形地は建物の配置がしやすい
  • 坂道や段差がない平坦地は造成費がかからず人気

造成工事の必要がない土地は、購入後すぐに建築に取りかかれるため需要が高まります。

1-4 適度な広さと価格

  • 住宅地なら40〜60坪前後が需要の中心
  • 相場に見合った価格設定

広すぎる土地や狭すぎる土地は需要が限られます。買い手が想定する利用方法に合った広さと価格が重要です。

1-5 インフラが整っている

  • 上下水道・ガス・電気が引き込み済み
  • インフラ工事不要

インフラ整備が不要な土地は、追加費用や手間がかからず買い手に好まれます。


2. 売れにくい土地の特徴

2-1 接道していない(再建築不可)

建築基準法で定められた接道義務(幅4m以上の道路に2m以上接する)を満たしていない土地は、新築住宅を建てられません。
既存建物があっても、建て替えできないケースが多く、一般的な住宅需要から外れます。

2-2 形が悪い・変形地

三角地・旗竿地(路地状敷地)・極端に細長い土地などは、建物の設計が難しく需要が低下します。

2-3 坂道や高低差が大きい

  • 高低差があると造成工事や擁壁工事が必要
  • 工事費が高額になるため、購入者が敬遠しやすい

2-4 面積が極端に広い or 狭い

  • 広すぎる土地は総額が高額になり買い手が限られる
  • 狭すぎる土地は希望する建物が建てられず住宅用として不向き

2-5 調整区域にある

市街化調整区域は原則として建物が建てられないため、買い手が限られます。
農業用や資材置き場など特定の用途に限られることが多いです。

2-6 相場より高すぎる価格

土地の価値は需要と供給のバランスで決まります。
相場より高すぎると問い合わせすら来ず、売れ残りの原因になります。


3. 売れにくい土地を売るための工夫

3-1 ターゲットを変える

  • 住宅用地 → 資材置き場、駐車場、太陽光発電用地など
  • 個人 → 企業・投資家へ

住宅建築が難しい土地でも、別用途なら需要がある場合があります。

3-2 価格を見直す

査定額や周辺相場を参考に、買い手が動きやすい価格に設定します。
売却期間が長引くと値下げ幅も大きくなるため、早期の見直しが効果的です。

3-3 現況を整える

  • 草刈りやゴミの撤去で第一印象を改善
  • 土地境界を明確にして安心感を与える

見た目が良くなるだけで、購入検討者の印象が変わります。

3-4 インフラ工事や許可取得を先行する

  • 上下水道引き込み
  • 接道条件の改善(隣地交渉)
  • 農地転用許可の取得

買い手が面倒と感じる部分を事前に解消すると成約率が上がります。


4. 実際の事例

事例1:旗竿地を早期売却

水戸市内の旗竿地(敷地延長)は住宅需要が低く、長期間売れ残っていました。
そこで駐車場としての賃貸収益プランを提案し、投資家に販売。
売却まで3か月に短縮できました。

事例2:調整区域の農地

常陸大宮市の調整区域農地は一般住宅が建てられず売れにくかったものの、太陽光発電業者に提案し、相場以上で成約。


5. 早く売るためのポイントまとめ

  1. 立地条件と接道条件を確認
  2. ターゲット層を明確化
  3. 現況整備で第一印象をアップ
  4. 価格設定は相場を基準に
  5. 用途変更や許可取得も検討

まとめ

早く売れる土地と売れにくい土地の差は、条件・用途・価格設定にあります。
売れにくい土地も工夫次第で買い手を見つけることは可能です。

土地の特徴を正確に把握し、最適な売却戦略を立てることが、スピード成約への近道です。
もし売却でお悩みの土地があれば、地域事情と用途提案に強い不動産会社に相談することをおすすめします。

この記事を書いた人 石川実(ishikawa minoru)

ひたちハウス、IIK株式会社代表。
宅地建物取引士
空き家空き地の買取、リフォーム賃貸を手掛けるひたちハスウ、出張買取販売「出張リサイクルショップ24時」など茨城県内地域密着でお客様の悩みを解決するべく様々な事業を展開。プロの目線で空き家、空き地の管理方法等を伝授します。

ひたちハスウ代表石川実似顔絵
SHARE
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次