【農地付きの田舎の家はなぜ売れない?】畑や田んぼを残して宅地だけ売るケースが増えている理由と対処法

田舎の不動産を売却しようとすると、ほとんどの場合「宅地だけではなく、農地(畑・田んぼ)が一緒に付いてくる」という問題に直面します。特に常陸大宮市や水戸市、常陸太田市などの地方エリアでは、住宅の周りに畑が広がっているケースが一般的で、「家を売りたいが、農地まで買ってくれる人がいない」という声が数多く寄せられています。

実際、農地付き物件は買主の約8割が「農地は不要」と回答しており、結果として農地を残したまま宅地と建物のみを売るケースが急増しています。本記事では、なぜ農地付き物件は売れにくいのか、どのように販売するのが現実的なのか、不動産業者の視点から詳しく解説します。


目次

■ なぜ農地付き物件は売れないのか?

✅1. 農地法による制限

農地は「農業を目的とする人」しか購入できません。一般の会社員や都市部からの移住者が「趣味で畑をやりたい」という程度では許可が下りないケースもあります。そのため宅地と違い、誰でも買えるわけではない特殊な土地です。

✅2. 管理の負担が大きい

農地は草が伸び放題になると近隣トラブルにつながります。農業をしない人にとって、定期的な草刈りや農業委員会への申請は負担でしかありません。

✅3. 固定資産税は安いが、売却できないと将来の負担に

農地は固定資産税が安いというメリットがありますが、「売れない」のが問題です。高齢化し農業ができなくなったとき、管理ができず、最終的に放置→特定空き地の指定→税金6倍というリスクがあります。


■その結果…多くの売主が「農地を残して宅地だけ売却」を選択

不動産の現場では次のようなケースが非常に多くなっています:

●ケース1:家の裏に200坪の畑がある物件

→買主は家だけほしい
→畑は不要なので「農地は売主がそのまま所有」して販売成立

●ケース2:宅地+農地が一筆で登記されている

→農地部分を分筆し、宅地のみ売却
→農地はそのまま残す(売主負担で草刈りを条件とする)

このように、「農地をどう扱うか」で売却の可否が決まります。


■農地を残したまま家だけ売る場合の注意点

✅1. 分筆登記が必要

宅地と農地が一筆の土地であれば、「分筆(ぶんぴつ)」という登記手続きを行い、別々の土地に分けます。

✅2. 農地の草刈り・管理条件を販売条件に明記

買主が「農地の管理を絶対にさせられないようにする」ことがポイントです。
例:農地部分は売主が管理し、年○回草刈りを行うことを販売条件とする

✅3. 将来の農地活用も視野に入れる

農地は売れない=無価値ではありません。太陽光発電・資材置き場・駐車場などに転用できる可能性もあります。


■農地付き物件を売る現実的な方法

方法メリットデメリット
農地を含めて売却一括で手放せる買手がほぼいない
農地を残し宅地だけ売却家の売却がスムーズに進む農地の管理が必要
農地を先に転用する売却が容易になる費用と時間がかかる

不動産業者としての結論は、**「農地を残し、宅地のみを分筆して販売するのが最も現実的」**です。


■弊社の対応:農地付き物件の最適な売却方法をご提案します

  • 分筆登記の手続き代行
  • 農地の残し方や管理条件の設定
  • 買主への説明・契約書作成
  • 将来の農地活用(賃貸・転用・売却)までトータルサポート

「畑があるから売れない」と諦める必要はありません。
正しい方法を取れば、農地付き物件でも十分売却できます。


■まとめ:農地は「売れない足かせ」ではなく「戦略的に残す資産」

✅田舎の家は農地付きが当たり前
✅農地を無理にセットで売ろうとすると売れません
✅分筆して宅地だけ売るのが現実的な方法
✅農地は将来活用できる資産として残す選択肢がある

「畑や田んぼがあるから売れない…」とお困りの方こそ、今すぐご相談ください。
農地を含めた総合的な戦略を立てることが、成功への鍵です。


📞ご相談は無料・秘密厳守
農地付き物件の売却でお困りなら、まずは一度お問い合わせください。

この記事を書いた人 石川実(ishikawa minoru)

ひたちハウス、IIK株式会社代表。
宅地建物取引士
空き家空き地の買取、リフォーム賃貸を手掛けるひたちハスウ、出張買取販売「出張リサイクルショップ24時」など茨城県内地域密着でお客様の悩みを解決するべく様々な事業を展開。プロの目線で空き家、空き地の管理方法等を伝授します。

ひたちハスウ代表石川実似顔絵
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