スマホで撮るだけじゃダメ?不動産のプロが教える「内見」で絶対にチェックすべき10のポイント

インターネットで物件を探していて、「これだ!」と思う部屋が見つかったら、次はいよいよ「内見(現地見学)」です。

写真やVR内見が普及した今でも、やはり現地に行かないと分からないことは山ほどあります。しかし、多くのお客様が「わぁ、広い!」「きれい!」と感動して、肝心なチェックポイントを見落としたまま契約に進んでしまうケースが少なくありません。

私たち不動産のプロは、内見の際、お客様とは少し違う視点で部屋を見ています。
それは、「今、きれいかどうか」ではなく、「お客様が5年、10年と快適に住み続けられるかどうか」という視点です。

今回は、数え切れないほどの内見に立ち会ってきた私たちが、「プロはここを見ている!」という内見の極意を10個のポイントに絞って公開します。これから内見に行く予定のある方は、ぜひこのページをブックマークして現地で活用してください。

目次

【準備編】持ち物は「メジャー」だけじゃない

内見に行く際、手ぶらで行っていませんか?
もちろん、メジャーやスリッパは私たち不動産屋が用意していますが、お客様自身が持っていくと「失敗」が激減するアイテムがあります。

  • 現在使用している家具・家電のサイズメモ
    特に「冷蔵庫」「洗濯機」「ベッド」「ソファ」の4つは必須です。これが入らない、または配置するとドアが開かなくなるトラブルが非常に多いです。
  • スマホの充電器
    コンセントが通電しているかの確認には使えませんが、「コンセントの位置」を確認する際、実際に挿してみることで、家具との干渉イメージが湧きやすくなります。
  • ビー玉、または水平器アプリ
    床の傾きは健康被害に直結します。今はスマホのアプリ(計測アプリなど)で簡単に傾斜を測れます。

【室内編】「五感」を使ってチェックする

写真では伝わらない情報、それは「音」「匂い」「空気感」です。

1. 窓を開けて「音」を聞く・閉めて「遮音性」を知る

まずは窓を全開にして、外の音を聞いてください。車の走行音、近くの学校のチャイム、話し声など。
次に、窓を閉めてください。最近のペアガラスや二重サッシは優秀です。「閉めれば静か」なら許容範囲かもしれません。この「差」を確認することが重要です。

2. 玄関と水回りの「匂い」

部屋に入った瞬間の匂いは重要です。

  • カビ臭くないか?(クロスや床下の湿気)
  • 下水の匂いはしないか?(排水トラップの不備)
  • タバコやペットの残り香は?

特にクローゼットや押入れの中は空気が滞留しやすいので、必ず開けて鼻を利かせてみてください。

3. 「ドア」と「収納」はすべて開け閉めする

建具(ドア)の建て付けは、家の歪みを知るバロメーターです。

  • スムーズに開閉するか?
  • 手を離した勝手に開いたり閉じたりしないか?
  • 重要: 複数のドアや収納を同時に開けたとき、「扉同士がぶつからないか」をチェックしてください。意外と「クローゼットを開けると部屋のドアが開かない」という設計の物件があります。

4. コンセントとテレビ端子の「位置」と「数」

「ここにあったらいいな」ではなく「ここにないと困る」場所を確認します。

  • テレビを置きたい位置の対面に端子がある(長いケーブルが必要になる)。
  • キッチン周りのコンセントが足りない(レンジ、炊飯器、ケトル、トースターを同時に使うとブレーカーが落ちそうか)。
  • 掃除機をかける動線上にコンセントがあるか。

5. 日当たりと「風通し」

日当たりは皆さん気にされますが、「風通し」は見落としがちです。
対角線上にある2つの窓を開けてみてください。風が抜ける部屋は、カビが発生しにくく、夏も快適に過ごせます。窓が1箇所しかない場合は、換気扇を回して空気の流れを確認しましょう。

6. スマホの電波状況

意外な盲点です。鉄筋コンクリート造のマンションや、奥まった部屋では電波が入りにくいことがあります。
各部屋でスマホを取り出し、アンテナの本数を確認しましょう。特に、寝室やトイレなど、スマホをよく使う場所でのチェックをお忘れなく。

【共用部・周辺編】「管理の質」と「住人の質」を見抜く

「部屋の中はリフォームで変えられますが、共用部分と周辺環境は変えられません」。
これは不動産の鉄則です。良い物件かどうかは、実は部屋の外に答えがあります。

7. ゴミ置き場の状態

ここを見れば、「管理会社の仕事ぶり」と「住人のモラル」が一発で分かります。

  • 回収日ではないのにゴミが溢れていないか?
  • 分別は守られているか?
  • カラス避けのネットは破れていないか?

ゴミ置き場が汚い物件は、入居後に騒音トラブルなどに巻き込まれるリスクが高い傾向にあります。

8. 集合ポストと掲示板

  • ポスト: チラシが溢れて、投入口から飛び出している部屋が多くないか?(空室が多い、または住人が無関心)
  • 掲示板: 「騒音についてのご注意」「ゴミ出しルールについて」などの貼り紙が色あせて貼られたままになっていないか?(トラブルが解決していない、管理会社が巡回していない可能性)

9. 駐輪場・駐車場

  • 自転車が整列しているか、倒れたまま放置されていないか。
  • 埃を被った「放置自転車」がないか。
  • 高級車が多いか、改造車が多いか(住人の属性のヒントになります)。

10. エントランスから部屋までの動線

「駅から徒歩5分」でも、エントランスから部屋までさらに3分かかる巨大マンションもあります。

  • エレベーターの待ち時間はどれくらいか?
  • 廊下は暗くないか?(夜の内見もおすすめします)
  • 死角になりそうな場所はないか?(防犯カメラの位置チェック)

【プロからのアドバイス】写真撮影のコツ

最後に、内見時の記録についてアドバイスです。
後で家族会議をするために写真を撮る際、漫然と部屋全体を撮るだけでは不十分です。

撮っておくべき写真リスト:

  1. 品番(型番)のアップ: 給湯器、コンロ、エアコンなどの型番を撮っておくと、後で製造年や性能をネットで調べられます。
  2. メジャーを当てた状態の写真: 冷蔵庫置き場やカーテンレールなどは、メジャーを当てた状態で写真を撮ると、後で「あれ、何センチだったっけ?」とならずに済みます。
  3. 窓からの眺望(上下左右): 目の前の建物だけでなく、下(道路)や上(空)も撮っておくと、騒音や日当たりのシミュレーションに役立ちます。
  4. 動画: 駅から物件までの道のりや、玄関からベランダまでの「歩いた動画」を撮ると、空間のつながりが思い出せます。

まとめ:内見は「粗探し」ではなく「答え合わせ」

ここまで10個のポイントを挙げましたが、すべてが100点の物件に出会うことはまずありません。

内見の本当の目的は、その物件の欠点を探すことではなく、「事前にネット情報や図面を見て抱いたイメージ」と「現実」のギャップを埋めることです。

「思ったより収納は狭いけど、工夫すれば入りそう」
「北向きだけど、風通しが良いからカビの心配は少なそう」

このように、メリットとデメリットを正しく把握し、「これなら許容できる」「ここは工夫が必要」と納得することが、失敗しない家探しのゴールです。

私たち(貴社名)のスタッフは、ただ鍵を開けて「どうぞ見てください」と言うだけの案内はいたしません。
お客様が気づかないようなメリット、そしてデメリットこそ正直にお伝えしながら、プロの視点でチェックをサポートします。

「自分たちだけで見るのは不安」
「プロの意見を聞きながら内見したい」

そう思われた方は、ぜひ私たちにお声がけください。
メジャーと水平器、そして長年の経験を持って、あなたにぴったりの物件を見極めるお手伝いをさせていただきます。

この記事を書いた人 石川実(ishikawa minoru)

ひたちハウス、IIK株式会社代表。
宅地建物取引士
空き家空き地の買取、リフォーム賃貸を手掛けるひたちハウス、出張買取販売「出張リサイクルショップ24時」など茨城県内地域密着でお客様の悩みを解決するべく様々な事業を展開。プロの目線で空き家、空き地の管理方法等を伝授します。

ひたちハスウ代表石川実似顔絵
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