借地権の家のリアル|売れる?相続?銀行は?地主との関係は?

「借地権付きの家はやめとけって聞くけど、本当?」

結論:借地は“知識ゼロ”で買うと火傷する。でも正しく扱えば最強にコスパ良い。

借地=訳あり土地
ではありません。
借地=ルールを理解する人向けの土地です。

不動産屋の現場から、
借地のメリット・デメリット、誤解、トラブル回避のコツまで
ズバーッといきます。


目次

◆借地権とは?

ざっくりいうと

土地は借り物(地主のもの)
建物は自分のもの

よくある形:

  • 古い住宅街
  • 老舗商店街
  • 団地の周り
  • 昭和期の分譲

昔は普通。
逆に地主=名士=信用だった時代。


◆借地権が「悪いように見える」理由

✅ 土地が自分のものじゃない

所有欲が満たされない。
感覚的に嫌がる人がいる。

✅ 地主承諾が必要

売る/建て替え/譲渡などで承諾が必要。
面倒と感じる人が多い。

✅ ローン通りにくい銀行がある

「借地=リスク」と思う金融機関もまだ存在。

✅ 情報が少ない

ネットで調べると
素人の口コミ+古い情報がほとんど。

つまり、
“無知”が借地を悪者にしてる


◆それでも借地が人気な理由(現場で実感)

✅ とにかく安い

土地代が不要=購入コスト激減。

  • 同じエリア
  • 同じ広さ
  • 同じ築年数

土地付きより数百万円〜1000万円以上安いことも普通。

✅ 庭付き戸建を安く持てる

賃貸マンションより安く戸建て生活できることも。
子育て世代が選ぶことも増えてます。

✅ 固定資産税が軽い(土地分なし)

家の評価分だけ。
土地評価→地主側です。


◆借地の種類がややこしいので簡単に

種類特徴
普通借地権更新が前提。一般的
定期借地権期間終了で返還(50年等)
建物譲渡特約付建物譲渡で終了
事業用店舗や事務所向け

正直、契約読んでも分からない人多い。
条文より実務が大事。


◆借地で一番大事なこと:地主との関係

ここは全不動産用語の中で一番大事かもしれない。

借地は“人の関係”で成り立つ不動産

  • 地主が話のわかる人→天国
  • 地主が血圧高めの人→毎年胃薬

でも、コツがあります。


◆地主との関係で揉めないコツ

  • 最初の挨拶は必須
  • 地代は遅れず払う
  • 建替え・売却の時は事前相談
  • 契約書を大切に保管
  • 変に弁護士を前に出さない(最後のカード)

地主は敵じゃない。
味方にした方が100倍得です。


◆借地の“地味に怖い”ポイント

項目内容
更新料地域差あり
承諾料建替え、名義変更など
地代見直し定期的にある場合あり
境界問題地主と共有のことも

特に契約書が古いほどトラブルの芽が残ります。

紙が茶色い契約書→危険サイン(笑)


◆借地が売れないと言われる理由(デマ含む)

真実
借地は売れない売れる。買主層が違うだけ
価値がない価値ある。現金買主多い
地主次第で地獄正しい手順なら問題なし

ポイント:

普通の戸建てとして売らず、借地として売る。
買主が違う。マーケットが違う。

投資家、DIY層、地域に縁のある人向け。


◆借地でやってはいけない行動

  • 地主に黙ってリフォーム
  • 勝手に増築
  • 勝手に転貸
  • 「地主うるさい」と愚痴る
  • 書類なくす
  • 放置して空き家にする

借地放置=近隣の迷惑+地主の怒り+行政介入リスク。

借地こそ管理が大事。


◆実務の“あるある相談”

相談内容本音回答
「母屋が古い、建替えたい」事前に地主と相談、承諾料覚悟
「相続したが遠方」現状まま売却検討
「地代が高い」見直し交渉できる場合あり
「地主が承諾しない」法的手段あり。ただ最終手段

借地トラブルの9割はコミュニケーション不足

冷静に、誠実に。これ最強。


◆借地の出口戦略

  • 現状まま売却
  • 更地返還(解体)
  • 借地権割合で買主マッチ
  • 地主と買取交渉(これ強い)

地主買取は最も綺麗な出口
ただ、交渉力必要。


◆まとめ|借地は“扱い方次第で宝にも爆弾にもなる”

結論内容
✅ 借地は安く家を持てるコスパ最強
✅ ただしルール理解必須契約書熟読
✅ 地主こそ大事人間関係=資産価値
✅ 売買も可能正しい売り方が必要
✅ 放置だけはNG後で泣く

借地=難しい
じゃなくて

借地=“知る人だけ得する土地”

です。


◆借地で困ったら

  • 契約書がない
  • 地主が厳しい
  • 承諾料が分からない
  • 空き家で放置している
  • 相続したけどどうしていいか分からない
  • 現金化したい

よくある相談です。

借地は“グレーにして放置”が一番危ない。
早めに相談すれば、出口は必ずあります。

一緒に最適な着地を考えましょう。

この記事を書いた人 石川実(ishikawa minoru)

ひたちハウス、IIK株式会社代表。
宅地建物取引士
空き家空き地の買取、リフォーム賃貸を手掛けるひたちハスウ、出張買取販売「出張リサイクルショップ24時」など茨城県内地域密着でお客様の悩みを解決するべく様々な事業を展開。プロの目線で空き家、空き地の管理方法等を伝授します。

ひたちハスウ代表石川実似顔絵
SHARE
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次