
太陽光用地の見分け方|危険な土地に手を出すと人生ハードモード

「この土地、太陽光に向いてますか?」
最近この質問めちゃくちゃ増えています。
太陽光発電=以前は“利回りの王様”。
でも2025年時点の現実は、
土地選びを間違えると赤字まっしぐら
そして…
残念ながら素人が買うと痛い目を見る土地がゴロゴロあります。
今日は、
- 太陽光向きの土地の条件
- 危険な土地の見分け方
- 現場でよくある失敗例
- あやしい案件の特徴
- 不動産&太陽光両方分かる人の視点
これ全部、包み隠さず書きます。
目次
◆結論:太陽光用地は「土地」より「条件」
太陽光用地は
綺麗な土地=優良
ではなく
条件が揃っている土地=優良
です。
景色が良くて平坦で広くても、
電柱まで遠い=終わり
これが現実。
だから、まずは条件整理。
◆太陽光向きの土地の条件
✅ 1. 日当たり(南向き・遮る物なし)
木、山、建物の陰はNG。
特に冬場の太陽角度が重要。
現場では
「夏は日当たりいいのに冬が陰」
これで計画死ぬ人多い。
✅ 2. 接道(公道 or 農道)
- 公道に面している
- 融雪、除草、除雪の動線
太陽光は設備運び込むので
軽トラックも入れない土地=即却下
✅ 3. 引き込み距離が短い
電柱が近いほどコストは安い。
具体的には
- 50m以内 → 理想
- 100m → コスト増
- 150m以上 → 原則やめとけ
電柱延伸費用で数百万吹っ飛ぶこと、普通にあります。
✅ 4. 農地なら農地転用が通る区域
農地法5条の壁。
農業委員会の判断が絶対。
- 市街化区域 → 通りやすい
- 市街化調整区域 → 内容次第
- 第1種農地 → 基本無理(畑の聖域)
「農地だから安い」=罠
転用できなきゃただの草地。
✅ 5. 法規制の確認
必要チェック:
- 土砂災害警戒区域
- 景観条例
- 水利権
- 里山・保安林
- 送電線の航空制限
山がきれい?
→保安林で開発不可よくある。
✅ 6. 土質・造成費
- 盛土
- がけ地
- 湿地
- 畑土が分厚い
造成100〜300万増は当たり前。
実務では、
「畑=柔らかい=杭刺さらない=追加費用」
このパターン多い。
◆危険な太陽光用地の特徴
| 特徴 | 理由 |
|---|---|
| 周りが鬱蒼とした山 | 日陰・獣害・法面崩壊 |
| 農地だらけ | 転用NGの可能性高い |
| 電柱遠い | 引込コスト爆増 |
| 細い道・未舗装 | 工事不可 |
| 分譲してある山奥 | ただの罠土地 |
| 安すぎる | 理由がある |
安い土地=掘り出し物ではなく“処分物件”の確率が高い
これ覚えておけば損しない。
◆よくある失敗例
❌ 日当たりだけで決めた
→冬の影で発電量半減
❌ 不動産会社に任せた
→太陽光知識ゼロの人も多い
❌ 農地転用ナメた
→半年以上&書類地獄
❌ メーカーの試算信じた
→「理想のパネル角度」現場で取れない
❌ 調整区域の罠
→農地転用+開発行為で詰む
◆「パンフレット物件」に要注意
- 〇〇県 △△町「太陽光用地」
- 造成済み
- 陽当たり良好
- 価格魅力的
現場行くと森の中。
電柱300m先。
入口は軽トラギリギリ。
営業マンすら現地知らないパターンあります。
パンフより自分の足で見るのが必須。
◆太陽光用地を見るチェックリスト
| チェック | ポイント |
|---|---|
| 方位 | 南向きか |
| 樹木 | 日陰になるか |
| 距離 | 電柱・道路まで |
| 転用 | 農地?第1種? |
| 地目 | 山林・畑・雑種 |
| 条例 | 風致・景観 |
| 境界 | 不明だと揉める |
| 隣接地 | クレームリスク |
スマホとGoogleマップだけで判断する人、
ほぼ全員失敗コースです。
◆太陽光投資の現実
- FIT単価低下
- 施工費上昇
- 材料高騰
- 保守費必要
- 盗難リスク(銅線)
「置いとけば儲かる時代」は終了。
今は用地選定と管理力の勝負。
◆だから「土地のプロ+太陽光のプロ」が必要
普通の不動産屋は土地の専門家。
でも太陽光の実務知らない人が多い。
逆に、太陽光業者は発電のプロ。
でも農地転用や登記は弱い。
間違いの原因は
両方分かる人が少ないから。
ここを攻めれば差別化できます。
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◆まとめ
| 結論 | 内容 |
|---|---|
| ✅ 太陽光用地は条件が命 | 見た目じゃない |
| ✅ 安い土地に罠 | 処分物件の可能性 |
| ✅ 農地転用が最難関 | 特に第1種 |
| ✅ 電柱距離・道路重要 | 工事できない地雷多い |
| ✅ 足で見て判断 | 机上判断は危険 |
◆最後に(経験者の本音)
太陽光は
「買う前の調査量=そのままリターン」
逆に言うと
調べず買う人=誰かの出口
これが現実。
そして土地は逃げません。
焦る必要ゼロ。
◆太陽光用地でこういう相談、歓迎です
- 農地転用いける?
- 影のチェックしてほしい
- 隣地が森だけど大丈夫?
- 古い分譲地の土地を持っている
- 固定資産税だけ払って放置中
- もう太陽光辞めたい、売れる?
どれも、よくある話です。
焦らず、情報揃えて、
一緒に正しい判断をしましょう。
この記事を書いた人 石川実(ishikawa minoru)
ひたちハウス、IIK株式会社代表。
宅地建物取引士
空き家空き地の買取、リフォーム賃貸を手掛けるひたちハスウ、出張買取販売「出張リサイクルショップ24時」など茨城県内地域密着でお客様の悩みを解決するべく様々な事業を展開。プロの目線で空き家、空き地の管理方法等を伝授します。







