相続した家どうする?売却・賃貸・管理の正解は「感情より数字」

親が住んでいた家を相続した。
思い出はある。だけど――

  • 固定資産税がかかる
  • 管理が大変
  • 空き家にすると劣化する
  • 兄弟がいると話が進まない

この状況、全国で増えています。
そして結論から言います。

相続した家は“感情”ではなく“数字”で判断するのが正解

「そのままにしておこう」
一番ダメな選択肢です。
時間が経つほど損します。

この記事では、相続後の3つの選択肢

  • 売る
  • 貸す
  • そのまま管理する

それぞれのメリット・デメリットを
わかりやすく比較します。


目次

◆まずやること:現状把握(これ飛ばす人が多い)

物件をどうするか考える前に、事実を知ること。

✅ 必要なチェック項目

項目内容
所在地土地・建物の場所確認
登記名義は誰のまま?未登記は?
固定資産税評価額と税額
現況空き家/使用中/老朽化
給排水井戸/浄化槽/公営水道
区域市街化区域/調整区域
境界未確定なら要対応

これ知らずに判断→後悔案件、山ほど見てきました。


◆選択肢①:売却(最もスッキリ、リスクゼロ)

✅ メリット

  • 管理不要
  • 固定資産税ゼロ
  • 遠方でもOK
  • トラブル処理不要

一番シンプルでストレスがない。

「もう住まない」が確定しているなら、
売却が圧倒的に合理的です。

✅ デメリット

  • 思い出が…(気持ちの問題)
  • 売却益課税の可能性(3000万控除あるけど)

✅ こんな人は売却一択

  • 使う予定なし
  • 子どもが遠方
  • 築古
  • ゴミ残し/老朽化
  • 市街化調整区域

早いほど得です。
家は時間とともに劣化=価値下がる。


◆選択肢②:賃貸(家賃収入。だが手間地獄の可能性)

「せっかくだし収益化したい」
気持ちは分かる。

でも、わかってほしい現実があります。

✅ メリット

  • 家賃収入
  • 固定資産税を家賃でカバー

✅ デメリット(ここ大事)

  • リフォーム費
  • 入居者トラブル
  • 滞納リスク
  • 退去時の修繕費
  • 空室期間
  • 設備故障対応
  • クレーム対応(夜でも)

つまり

不動産賃貸は事業。片手間でやると事故る

しかも築古だとリフォーム代が重い。
100万〜300万円普通に飛びます。


✅ 賃貸向きの物件

  • 駅近
  • 生活便利
  • 築浅〜20年
  • 需要があるエリア
  • 管理会社が対応可能

「気持ちで貸す」のは危険。
数字で判断しましょう。


◆選択肢③:管理(最終手段。短期ならあり)

「売るのは気持ちが…」
この気持ち否定しません。

ただ、

1年以上放置するなら赤信号

✅ メリット

  • 心の整理がつく
  • ゆっくり検討できる

✅ デメリット

  • 固定資産税
  • 草刈り
  • 建物劣化
  • 近所迷惑リスク
  • 行政から指導の可能性

住宅地の空き家=腐るスピード加速です。

短期ならOK
長期放置は破滅ルート


◆【比較表】売る/貸す/管理

売却賃貸管理
目的スッキリ解決収益化保留
コストほぼなしリフォーム費発生管理費/時間
リスクほぼゼロトラブル/滞納劣化/税負担
おすすめ度★★★★★★★〜★★★★★★(短期ならOK)

◆兄弟間で揉めるのは「情報不足」が原因

「売るが嫌」
「貸すのも嫌」
「残したい」

これ、感情論です。
数字と条件を整理すると冷静になります。

必要な資料を揃えて
ファクトベースで話しましょう。


◆リアル現場:よくある失敗

  • 片付けから始めてお金尽きる
  • リフォームして元取れない
  • 固定資産税だけ払い続ける
  • 近所から苦情、心折れる
  • 誰も住まないのに家だけ老化

はっきり言うと、

思い出の家を守るつもりが、
一番苦しい終わり方になる

よくあるパターンです。


◆成功パターン

  • 相続後すぐ相談
  • 現状査定
  • 戦略決定
  • スムーズに処分か収益化

行動した人ほど、
精神的にも経済的にも軽くなる


◆プロの本音:「相談が早い人は勝つ」

「どうしたらいいか分からない」
この状態で止まる人が多い。

でも、相談ってタダです。
無料で未来のリスクを消せる。

悩む=損
動く=解決

シンプルです。


◆まとめ

結論内容
✅ 売却が最も合理的早いほど得
✅ 賃貸は事業リスク理解必須
✅ 管理は短期ならOK長期放置=危険
✅ 判断は感情ではなく数字現場はシビア

相続は「勘」と「情」ではなく
数字と現実で判断する時代です。

そして、どんな選択でも
一緒に考えるプロがいた方が早い


◆最後に:一人で抱えなくて大丈夫

  • ゴミ屋敷でもOK
  • 未登記でもOK
  • 田舎でもOK
  • 空き家バンクで動かない物件もOK

「まだ何も決まってない」
最高です、それでいい。

むしろそのタイミングがベストです。

思い出の整理も、資産の未来も、
後悔しない選択を一緒に作りましょう。

この記事を書いた人 石川実(ishikawa minoru)

ひたちハウス、IIK株式会社代表。
宅地建物取引士
空き家空き地の買取、リフォーム賃貸を手掛けるひたちハスウ、出張買取販売「出張リサイクルショップ24時」など茨城県内地域密着でお客様の悩みを解決するべく様々な事業を展開。プロの目線で空き家、空き地の管理方法等を伝授します。

ひたちハスウ代表石川実似顔絵
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