縦列駐車と並列駐車、不動産の買い取り時に違います

目次

はじめに

マイホームや投資用不動産を売却する際、建物や土地の条件ばかりに目がいきがちですが、実は「駐車場の形状」が査定に大きく影響することをご存知でしょうか?
特に「縦列駐車」と「並列駐車」の違いは、不動産の買い取り価格や売れやすさに直結します。

本記事では、不動産会社の視点から「縦列駐車と並列駐車の違い」「それぞれのメリット・デメリット」「買い取り査定への影響」「売却前にできる工夫」について詳しく解説します。


縦列駐車と並列駐車とは?

縦列駐車とは

1台の車を奥に停め、その後ろにもう1台を停める形。
前後に2台以上を直線的に停めるスタイルで、細長い敷地に多く見られます。

  • 特徴:奥の車を出すには手前の車を移動しなければならない。
  • 多いケース:旗竿地、間口が狭い住宅地。

並列駐車とは

複数の車を横に並べて停める形。
それぞれが独立して出入りできるため、利便性が高い。

  • 特徴:互いに干渉せず出し入れ可能。
  • 多いケース:間口が広い土地や角地。

不動産査定における駐車場の重要性

近年は車社会が当たり前となり、特に地方や郊外では「駐車場があるかどうか」で不動産の需要が大きく変わります。
さらに駐車場の「台数」だけでなく「使いやすさ」も評価に大きな影響を与えるのです。

査定の現場では次のような点が見られます。

  • 何台駐車可能か
  • 車種の大きさ(軽自動車か普通車か)
  • 出し入れのしやすさ(車道への接続状況)
  • 近隣道路の幅員

つまり「駐車場の形状=利便性=不動産価値」と言っても過言ではありません。


縦列駐車のメリット・デメリット

メリット

  • 細長い土地でも駐車スペースを確保できる
  • 間口が狭い土地でも2台以上駐車可能
  • 建物スペースを優先しても駐車場を確保できる

デメリット

  • 車の入れ替えが必須になるため不便
  • 家族で車を複数台所有している場合、生活ストレスが大きい
  • 将来的に買主が敬遠しやすい
  • 投資用の場合、賃貸募集の際に人気が下がりやすい

査定の場面では「利便性が低い」と判断され、査定額がマイナスになる要因になります。


並列駐車のメリット・デメリット

メリット

  • 車同士を移動させずに出入りできる
  • 家族で複数台持っていてもストレスが少ない
  • 来客用の駐車場としても利用しやすい
  • 投資用物件では入居希望者からの人気が高い

デメリット

  • 間口が広くないと確保できない
  • 都市部では土地が高いため並列駐車が難しい
  • 敷地形状によっては実現できないことがある

査定時には「人気が高い」「需要がある」として、プラス評価につながるケースが多いです。


買い取り時にどう違うのか?

不動産の買い取り査定を行うとき、「縦列駐車」と「並列駐車」では次のような評価の差が出ます。

縦列駐車の場合

  • 実質的に「2台駐車可能」でも、使い勝手が悪いため「1.5台分」と見られる
  • 家族層からの需要が低下
  • 車社会のエリアでは売却に時間がかかる可能性が高い

並列駐車の場合

  • 駐車可能台数がそのまま評価につながる
  • 需要が高く売却しやすい
  • 賃貸にした場合も入居者募集で有利

同じ2台駐車可能な土地でも、並列駐車と縦列駐車では買い取り価格に差が出るのです。


実際の査定現場での事例

私たちが取り扱った物件の一例をご紹介します。

  • ケース1:縦列駐車の旗竿地
     2台駐車可能だったが、入れ替え必須。買主候補から「使いにくい」と敬遠され、査定価格は近隣相場より10%下がった。
  • ケース2:並列駐車が可能な角地
     2台並列駐車が可能で利便性が高い。買い取り査定は相場通り、かつ販売も短期間で決定。

このように「駐車場の配置ひとつ」で売却のスピードや価格が大きく変わるのです。


売却前にできる工夫

縦列駐車の土地でも、工夫次第で査定へのマイナス影響を抑えることができます。

  1. 軽自動車専用と割り切ってアピール
     普通車2台は無理でも「軽+普通車」として訴求。
  2. 駐車場拡張の可能性を伝える
     外構工事で並列にできる余地があるなら査定でプラス。
  3. 賃貸需要向けにリフォーム
     車を持たない単身者や夫婦向けにリフォームして、駐車場条件を重視しないターゲットに絞る。

まとめ

  • 縦列駐車と並列駐車では、不動産査定に大きな差が出る。
  • 縦列駐車は利便性が低く、査定マイナスになりやすい。
  • 並列駐車は人気が高く、売却も有利に進む。
  • 売却時には「駐車場の形状」をしっかり確認し、アピール方法を工夫することが重要。

当社へのご相談

私たち ひたちハウス(IIK株式会社) は、茨城県を中心に不動産の買い取り・仲介を行っております。
「駐車場が縦列で不安…」「査定でどのくらい違うのか知りたい」といったご相談も大歓迎です。

公式サイト 👉 ひたちハウス公式HP

駐車場条件で売却を諦める前に、ぜひ一度ご相談ください。

この記事を書いた人 石川実(ishikawa minoru)

ひたちハウス、IIK株式会社代表。
宅地建物取引士
空き家空き地の買取、リフォーム賃貸を手掛けるひたちハスウ、出張買取販売「出張リサイクルショップ24時」など茨城県内地域密着でお客様の悩みを解決するべく様々な事業を展開。プロの目線で空き家、空き地の管理方法等を伝授します。

ひたちハスウ代表石川実似顔絵
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