高齢者の不動産売却|売買契約書は代筆可能?所有権移転時の司法書士書類は本人直筆が必須【不動産会社監修】

高齢の所有者が不動産を売却する際、**「手が不自由で署名が難しい場合は代筆できるのか?」**というご質問をよくいただきます。
特に売買契約書や所有権移転登記の書類は、本人署名が必要なのか、それとも家族が代筆できるのか混乱しやすいポイントです。

この記事では、不動産取引の実務経験を踏まえて、

  • 売買契約書の代筆可否
  • 所有権移転登記の署名要件
  • 代筆や代理署名を行う場合の手続き
  • 高齢者のための安心取引の進め方
    を詳しく解説します。

目次

1. 売買契約書の署名は代筆できるのか?

1-1. 原則は本人署名

不動産売買契約書は、売主と買主の意思確認を明確にするため原則として本人直筆署名が望ましいです。
直筆署名は「本人が契約内容を理解して同意した」証拠になるからです。

1-2. 代筆が可能な場合

高齢や病気などで物理的に署名できない場合、家族や代理人が代筆することは可能です。
ただし、その場合は以下の対応が必要です。

  • 本人からの明確な委任(委任状)
  • 契約時に本人の意思確認(同席または事前面談)
  • 代筆者の署名の横に「代」や「代理人〇〇」と記載

代筆自体は違法ではありませんが、契約の有効性を担保するため、**「本人の意思確認を記録する」**ことが重要です。


2. 所有権移転登記の司法書士書類は本人直筆が必須

2-1. 登記申請に必要な書類

所有権移転登記の際、司法書士が用意する以下の書類に署名押印が必要です。

  • 登記原因証明情報(売買契約に基づくもの)
  • 委任状(司法書士への登記申請委任)
  • 本人確認情報(場合によって)

2-2. なぜ直筆が必須なのか

これらの書類は法務局に提出される正式な登記書類であり、偽造や代筆によるトラブルを防ぐため、所有者本人の直筆署名が求められます。
司法書士は登記申請前に本人確認義務を負っており、署名が本人の手によるものであることを確認します。

2-3. 署名できない場合の対応

  • 署名が困難な場合でも、手を添えて一部だけでも本人が記入する方法
  • 全く筆記できない場合は、本人が押印だけ行い、司法書士が本人意思を確認して記録
  • 公証人による代理権付与や意思確認の手続き

3. 代筆・代理署名のリスクと注意点

3-1. トラブル事例

  • 本人の意思確認が不十分なまま代筆し、後日「そんな契約はしていない」と争いになる
  • 相続人間で代筆を巡る不信感が生じる
  • 法務局から書類不備で登記が受理されない

3-2. 避けるべきこと

  • 本人不在で契約書を作成し、勝手に署名押印する
  • 委任状や意思確認書を残さない
  • 医師の診断書や本人映像記録を取らずに代筆だけ行う

4. 高齢者の所有権移転をスムーズに進める方法

4-1. 司法書士・不動産会社の訪問サービスを利用

弊社では、司法書士と同行してご自宅や介護施設へ訪問し、本人の意思確認と書類署名を同時に行います。
これにより外出負担をなくし、法的にも安全な契約が可能です。

4-2. 家族同席で安心感を確保

家族が同席すれば、契約内容や条件を共有でき、後日のトラブル防止にもつながります。

4-3. 必要書類を事前に準備

  • 印鑑証明書(発行から3か月以内)
  • 本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカードなど)
  • 登記識別情報(権利証)

5. 実際の流れ(高齢者の例)

  1. 事前相談
     家族から売却や移転の相談を受け、本人の状況をヒアリング。
  2. 日程調整
     本人が安心できる場所(自宅・施設)に司法書士と訪問日を設定。
  3. 契約書作成
     必要事項を事前に記載し、当日は本人に署名だけお願いする形に。
  4. 本人確認
     司法書士が面談し、契約意思を確認。
  5. 所有権移転書類署名押印
     法務局提出書類は必ず本人直筆。
  6. 登記申請
     司法書士が申請、完了後に登記簿謄本をお渡し。

6. まとめ

  • 売買契約書は、身体的理由があれば代筆可能。ただし本人の意思確認を必ず残すこと。
  • **所有権移転登記の書類(司法書士作成)**は、本人直筆署名が原則必須。
  • 署名困難な場合は、司法書士・公証人など専門家立会いで対応可能。
  • 安全で円滑な手続きを行うには、司法書士と不動産会社が連携した訪問サービスがおすすめ。

高齢のご家族の不動産売却・所有権移転でお困りの場合は、ぜひ弊社にご相談ください。
所有権移転の訪問サポートについてはこちら(公式サイト)

この記事を書いた人 石川実(ishikawa minoru)

ひたちハウス、IIK株式会社代表。
宅地建物取引士
空き家空き地の買取、リフォーム賃貸を手掛けるひたちハスウ、出張買取販売「出張リサイクルショップ24時」など茨城県内地域密着でお客様の悩みを解決するべく様々な事業を展開。プロの目線で空き家、空き地の管理方法等を伝授します。

ひたちハスウ代表石川実似顔絵
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