
古すぎる家は本当に売れない?築40年・50年の家が「値段ゼロでも動く」理由【不動産屋の本音】

「築40年以上の家なんですが、正直売れませんよね?」
これは、不動産屋をやっていると本当によく聞かれる質問です。
ネットを見ても、
- 「築古住宅は資産価値ゼロ」
- 「解体しないと売れない」
- 「売れずに放置される空き家が急増」
と、不安になる情報ばかり出てきます。
結論から、はっきり言います。
築40年・50年の家でも、売れます。
ただし「売り方」を間違えると、確実に詰みます。
この記事では、不動産屋の立場から、
- なぜ「古い家は売れない」と言われるのか
- 実際に売れる築古物件・売れない築古物件の違い
- 「値段ゼロでも意味がある売却」とは何か
を、きれいごと抜きで解説します。
目次
なぜ「築40年・50年の家は売れない」と言われるのか
まず、この誤解が生まれる理由を整理します。
理由① 建物としての価値はほぼゼロになる
日本の不動産市場では、
- 木造住宅:築22年
を超えると、建物評価はほぼゼロになります。
つまり、
- 「家がある=高く売れる」
ではありません。
理由② 一般の買主が住宅ローンを使いにくい
築古住宅は、
- 耐震性
- 雨漏り
- 配管劣化
などの理由で、金融機関がローンを嫌がるケースが多いです。
結果として、
- 買える人が限られる
→ 売れにくい
という構図になります。
理由③ 不動産屋が扱いたがらない
これは業界の裏話ですが、
- クレームが出やすい
- 説明が面倒
- 仲介手数料が安い
こうした理由で、
築古物件を敬遠する不動産屋は多いのが現実です。
それでも築古住宅が「動く」理由
ここからが本題です。
理由① 買う人は「住む人」だけじゃない
多くの人は、
「家=自分で住むもの」
と考えますが、実際は違います。
築古住宅を買うのは、
- 投資家
- DIY目的の人
- 倉庫・作業場目的
- 土地目当ての人
など、住まない前提の買主も多いです。
この層に届けば、築年数はほとんど関係ありません。
理由② 「解体前提」で成立する取引がある
築50年の家でも、
- 土地としての価値がある
- 再建築可能
- 立地が悪くない
こうした条件が揃えば、
古家付き土地として売却できます。
重要なのは、
「家が古い=解体しないと売れない」
ではない、ということ。
解体費は、
- 買主が負担する
- 価格に織り込む
という形で処理できるケースも多いです。
理由③ 買取業者という選択肢がある
一般仲介だけが、売却方法ではありません。
築古・ボロ家の場合、
- 現状そのまま
- 残置物あり
- 未登記建物あり
でも、買取できる業者は存在します。
価格は高くありませんが、
- 手間ゼロ
- トラブルなし
- 早く終わる
というメリットは大きいです。
「値段ゼロでも意味がある売却」とは?
ここで、少し踏み込んだ話をします。
0円=損、ではありません
多くの方が、
「0円で売るくらいなら持っていた方がいい」
と考えます。
しかし現実はこうです。
- 固定資産税:毎年数万円〜十数万円
- 管理費・草刈り
- 近隣クレーム
- 将来の解体費
これを10年持ち続けたらどうなるか。
0円で売却=将来のマイナスを止める行為
になるケースは非常に多いです。
実際に多いパターン
- 売却価格:0円
- 解体費:買主負担
- 固定資産税:ゼロになる
- 管理責任:消滅
数字で見ると、
「手放した瞬間に得をしている」
という状態になります。
築古でも「売れない家」の特徴
逆に、正直に言います。
どうしても難しい家もあります。
- 再建築不可
- 接道がない
- 境界が不明
- 極端な傾斜地
- 農地・山林が混在
- 相続人の合意が取れていない
ただし、
「難しい=絶対に無理」
ではありません。
扱える業者が限られるだけです。
不動産屋選びで結果は9割決まる
築40年・50年の家の売却は、
物件の良し悪しより、相談先の得意・不得意で決まる
と言っても過言ではありません。
- 新築・分譲が得意な不動産屋
→ ほぼ断られる - 相続・空き家・買取に慣れている不動産屋
→ 話が早い
ここを間違えると、
「売れない家ですね」で終わります。
よくある質問
Q. ボロボロですが、本当に相談していいですか?
→ むしろ、そういう物件ほど早めに相談した方がいいです。
Q. 解体してから売った方がいい?
→ ケースバイケースです。
先に壊すと損するケースも多いので要注意。
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まとめ|築古住宅は「扱い方」で価値が決まる
築40年・50年の家は、
- 確かに高くは売れません
- でも、売れないわけではありません
重要なのは、
- 誰に
- どんな形で
- どう売るか
これだけです。
「古いから無理」と言われた家でも、
視点を変えれば動くケースは山ほどあります。
悩んでいる時間が長いほど、
家は確実に劣化し、選択肢は減っていきます。
築古だからこそ、早めに、正しい相談先へ。
この記事を書いた人 石川実(ishikawa minoru)
ひたちハウス、IIK株式会社代表。
宅地建物取引士
空き家空き地の買取、リフォーム賃貸を手掛けるひたちハウス、出張買取販売「出張リサイクルショップ24時」など茨城県内地域密着でお客様の悩みを解決するべく様々な事業を展開。プロの目線で空き家、空き地の管理方法等を伝授します。







